私は。
昔から移り変わりが激しい。
時に様々な物に影響されて。
時に自分からやってみたいと呟いて。
今まで色んな事に熱中してきた。
「夢中」?
違う。
「熱」中。
一歩間違えれば星を掴めるような事も。
第三者から見れば非常に下らない事も。
始めて。
熱中して。
熱中して。
熱中して。
熱中して。
熱中して。
熱中して。
冷める。
ところとんのめり込み。
一生続けられると思った。
一生愛せると思った。
どんな物でも捧げられるし、どこまでも追いかけて行けると思っていた。
なのに。
冷めた。
途中で止めた事、途中で関心を失くした物は。
私の部屋を狭くしている。
それは、熱かったはずなのに。
それに、触れる手が、目が、その熱さに圧倒され。
その熱がどうしようもなく好きだった筈なのに。
なんで。
サめた。
どうして?
すぐに好きになって、のめり込んで、その事になると全てが知りたくて、かき集めて。
こんな思いは今後ない、なんて思う程に愛していたのに。
なんで。
サメタ。
…。
怖い。
コワイ。
新しい熱を見つける度に。
心が真っ赤に染まる。
そしてその度に。
熱が冷める。
また新しい熱を見つけて、手を伸ばす。
熱いよ。
その度に、また冷める。
冷たいよ。
その速さ、ほんの刹那。
たまにあるまだ残る温もりも。
私にとっては残酷な温かさ。
しつこい熱は涙でも冷めない。
いっそのこと。
冷めきってしまえばいいのに。
手が悴む位につめたく。
そうなれば、楽なのに。
そんなのワガママだって分かってる。
熱を求めたのは私なのに。
でも。
でもさ。
怖いから。
また、熱が失くなってしまうんじゃないかって。
また、冷めてしまうのではないかって。
そして。
熱を失った事さえ気づかずに、次の熱を見つけてしまうんじゃないかって。
分かってる。
分かってます。
どうしようもないって事くらい。
熱して、冷まして。
それでも熱して、冷まして。
また熱して。
また冷める。
そうやって生きていくしかもうないんだって。
分かってる。
分かってるよ。
この繰り返しは、絶ち切れない。
だって、こうしてるうちにも。
私の熱は、弱くなってきてるから。
そいやってまた、求めるんだね。
熱を。
熱しやすく冷めやすい。
鉄は、熱せられるのも一瞬だけど。
冷めるのも同時に一瞬だ。
これを変えることは出来ない。
ずっと、こういう物質。
似てる。
熱を求める私の心も。
きっとこうなのだろう。
熱しやすく、冷めやすい。
そう。
きっと私の心は。
鉄で出来ている。